絶対安静         第11話

再解離という事で検査を色々してみると
以前人工血管に換えた以外の大動脈が
すべて裂けている事がわかりました。

手術かと思ったらとりあえず経過観察という事で
集中治療室に入れられました。

術後と違って普通の体の時にICUに入ると
とても異様な空間だと思い知らされます。

入っていたのは3,4日ですが
常に心拍計や呼吸器などの機械音がして
夜も真っ暗にならずに常に明かりが灯っており
独特の雰囲気はやっぱり好きになれない
と思ったのだが

勤務している看護婦さんがとても気が利き
ハキハキとしていて
更にかわいい!!という事がわかりました。

集中治療室を出る頃には
腰の痛みもだいぶなくなったのですが
絶対安静は解けずに
1週間はトイレも車椅子で行く
生活が続きました。

結局、入院は2週間ちょっとして
退院するころにはすっかり元気に
なっていたのですが

一応大事をとって約1か月仕事を
休ませてもらってから復帰しました。

通院は1か月ごとが2回あり
次から3か月で良いと言われ
もう本人は治った気になっていました。

実はこの退院後が一番大事だったのですが
退院時に以前と同じ注意だったので
慣れで甘くみていました。

年が明けたころには
すっかり以前の生活にもどり
仕事も遊びもバリバリやっていました。

そして次の通院時の検査で
今までにない異常が発見されるのでした。